それでも並ぶ人たち
最近ある学術集会に参加しました。
日本には規模の小さなものから大きなものまで、医師の所属する数多くの学術集会が存在します。
参加した学術集会は比較的大きなものでした。
学術集会に参加すると単位が付与され、発表に単位が付与されることはもちろん、講習受講にも単位が付与されるものがあります。
多くの学会では、それらの単位が各科「専門医」の継続申請の際に必要になります。
いま、専門医制度が変わろうとしており、情報が錯綜している背景があります。
学術集会会場に着き、まず人の多さに驚きました。
空港から学術集会会場に向かう時点で、人が異常に多いことを感じており、道路はタクシーで渋滞していました。
すでに申し込んであった講習を受けるために、一つの会場に入るのに15分ほど並びました。
1~14の14会場が準備されており、会場は大規模なものでした。
これまでもこの学術集会で会場に入るために並ぶことはありましたが、これほど多くの人間が並んで数十分待つということは、私が経験している中ではおそらく初めてではないかと思います。
ふと思い出したのが、「バイオ・パワー」と「パノプティコン」の概念です。
バイオ・パワーとは、私たちの生活の営みの中で自然に生み出される権力のことです。
パノプティコンは監獄を見張る一望監視システムのことで、監獄の高い塔に看守がいて、看守が囚人を見張っており、囚人からは看守が見えない構造になっています。
パノプティコンでは、囚人は見られているかもしれないという恐怖で逃亡や暴動を企てなくなり、そこにはバイオ・パワーが働いている。そして社会のシステムはまさにパノプティコンだと、ミシェル・フーコーは指摘しています。
まさに今回の学術集会での人の行列はバイオ・パワーだなという印象を受けました。
専門医制度が今後どうなるかクリアに示されておらず、学術集会や講習参加をしなくとも誰も責めないのにも関わらず、医師達が恐怖のようなものに支配された結果だと考えました。
医療にかかわるあらゆる学術集会は、学問を発展させるとともに、患者により良い医療を提供するために開催されるものです。
本来は医師達がワクワクしながら学ぶべき場所です。
バイオ・パワーを働かせてしまうと、学術集会としての意味が変性してしまいます。
そもそも、専門医に更新が必要な理由は何か。
専門医の肩書きが無くなることは、恐怖を抱くに値するのか。
どうしてこのようなことが起きているのか。
バイオ・パワーやパノプティコンで説明できる出来事が皆さんの身の回りでも起きているはずです。
あらゆることに疑問を感じて、徹底的に考えてください。
恐怖は必要ありません。
凹んだペットボトル
乗る直前にペットボトルの水を買い、少し飲んで機内に持ち込みました。
離陸する前に寝てしまい、飛行中何度か目が覚めたものの、8割ぐらいの時間眠っていました。
着陸した時に、ペットボトルが凹んでいました。
「何故だろう?」一生懸命思い出した結果、飛行中にふと目が覚めた瞬間、水を飲んだことを思い出しました。
なるほど。
今回は体積に言及せず、気圧に着目します。
地上の気圧を1とすると、飛行中の機内の気圧は0.8ぐらいに調節されています。
よって上空ではペットボトルは外圧が下がるために膨らんでいたはずです。
わたしはペットボトルが膨らんでいる時に水を飲んでおり、その瞬間、膨らんだペットボトルは外圧と同じになって元の形になっていたはずです。
その後、飛行機は高度を落とし、着陸時には気圧は0.8から1になります。
ペットボトルにとってみれば、外圧が上昇したことになり、凹むという結果になったものと思われます。
すべての事象には理論があります。
人間の心=マインドにも、理論があります。
我々コーチはマインドの理論を学び、クライエントのコーチングを行います。
マインドの理論が分かれば、人生において起こる様々な事象を説明できます。
せっかくなら、マインドの理論を活用し、楽しくて楽しくて仕方がない、ワクワクする毎日を送りましょう。
情報を検証する
テレビを持たなくなってから2年以上経ちました。
パソコンでニュースやYou Tubeを見ることができるので、最近は、テレビを持たない方が時々いらっしゃいます。
CDプレーヤーとスピーカーはあり、音楽は大好きですが、ここ数ヶ月はあまり使っていません。
今、部屋で聞こえる音は、空気清浄機の音が最も大きな音になっています。
テレビを持たなくなってから、全ての情報の情報源に対して敏感になりました。
誰が、どこから、どんな状況で、どんな目的で発した情報なのか。
これはとても大切なことだと思います。
メディアを用いた全ての情報には、発信者の目的があり、利己的な目的でコントロールされていることが多いです。
自分の人生、つまり、自分自身で自分のために創り出した人生、を生きるには、他人にコントロールされた情報は必要ありません。
自分に必要な正確な情報をどんどん集めながら、それでも何か自分に見えていないものがあるのではないかと、常に疑ってください。
ロボット掃除機
私の部屋にはロボット掃除機があります。
CLEANボタンを押すと、軽やかなメロディを流して発進します。
約15分程部屋の中を行ったり来たりしながら掃除をし、電源のある元の位置に戻ります。
戻った時も、軽やかなメロディが流れます。
時々、エラーが起きるので、部屋にいるときにしか使わないようにしています。
ロボット掃除機の動きは、生物のホメオスタシスによく似ています。
エラーが起きない限り、常に元の位置に戻ります。
エラーが起きた時は音声で知らせ、元の位置に戻ろうとします。
人間の身体におていも、ホメオスタシスが常に働いています。
ただし、物理空間においてです。
体温を保っていることや、血中の血糖値を保っていること、水分が不足したら喉が渇くことなど、挙げればきりがありません。
人間がロボットと決定的に違うことは、情報空間にも生きているということです。
情報空間では、人間はホメオスタシスを拒否することができます。
元いた場所に戻らず、次の他の場所へ行くことができます。
次にどこへ行きたいのか、本気で考えてください。
他人が考えた場所ではなく、自分自身で、行きたい場所を作りだして下さい。
現状しばらくは、生命時間は有限です。
ロボット掃除機の真似をしている時間は、ありません。
物理的世界の限界を認識する
全てのモノには限界があります。
なぜならば、モノは物理空間の存在だからです。
例えば、人間の様々な感覚のうち、聴覚と視覚の限界について考えます。
聴覚は、年齢差などはあるものの、人間が生活するのにちょうど良い範囲の周波数の音が聞こえるようになっています。
より広範囲の周波数の音、生きるうえで必要ない周波数まで聞こえると、人間は生活に支障をきたします。
視覚は、光が目の奥の網膜に当たることで、電気刺激に変換され、脳に伝わります。
そもそも、視野が限られている時点で限界があり、色を感じる細胞の種類にも限界があり、電気刺激が脳に伝わる経路にも個人差がある可能性があります。
また、脳が視覚を認識したとしても、人によって認識の仕方が異なる可能性があります。
そう考えていくと、人間の感覚は、人間が生きやすいように限界がたくさん設けられています。
次に言葉の限界について。
人間は、何か人に伝えたいときに、自分が知っている言葉、世の中に存在している言葉から選んで伝えます。
この世に存在していない言葉は使うことができないので、限界が発生します。
そして言葉で伝えたとしても、聞き間違いがあったり、相手のとらえ方が千差万別のことは度々あります。
ただし、言葉は、限界をもっていながら、とても大切なものです。
言葉を使うときは、慎重に、大切に、使ってください。
言葉は、マインドに大きな影響を与えます。
reader読者登録
ブログ購読をご希望の方はこちらからご登録ください。