コンフォートゾーンから出る怖さ-①引っ越し
人間にとって、生物にとって、コンフォートゾーンにとどまることは自らの身を守る手段です。
安全でいられると確信している場所にとどまることが、個体の生命の安全につながるからです。
経験されたことのある方もいらっしゃるかもしれませんが、コンフォートゾーンから出ようとすると、引き戻す力が強烈に発生します。
引き戻す力の強さは言葉で表現できないほどで、恐怖や不安を生じさせることで生物をコンフォートゾーンにとどまらせようとします。
要するに、コンフォートゾーンから出ることは、怖いことです。
例として挙げると、昨年引っ越しをしたときの、一緒に住んでいる猫の反応が興味深かったです。
引っ越しのペットの移動は、専門のお店にお願いしました。
引っ越し作業が落ち着くまでお店で預かってくれて、夕方、引っ越し先へ連れてきてくれました。
引っ越した夜から、猫のうちの一匹がときおり過呼吸をするようになり、2~3日かけてゆっくり治まりました。
部屋の構造も、匂いも、窓から見える景色もすべて変わり、さぞかし不安が強かったのだろうと思います。
猫の過呼吸という反応は、猫の物理的なコンフォートゾーンを、わたしが強引に変えてしまったことによって起きたことです。
この記事でお伝えしたいのは、物理的な猫の縄張りについてではありません。
「コンフォートゾーンから出ようとすること(コンフォートゾーンを外れること)は恐怖を伴うものだ」ということです。
そして、この恐怖という感情は、生物として当然の反応だということです。
恐怖が伴うことを知らなければ、「なんて恐ろしいんだ!」と感じるかもしれませんが、知っていれば「あ、わたしはコンフォートゾーンから出ようとしているんだな」と認識できます。
感情を意識に上げて認識することが、とても重要です。
いったんコンフォートゾーンから出てしまえば、あのときの感情は強かったなぁ、と思うだけです。
コンフォートゾーンから出ることは、結果として、コンフォートゾーンを広げることになります。
コンフォートゾーンを広げることで、ゴールに近づきます。
生体反応としての恐怖を意識に上げて、コンフォートゾーンを広げることを楽しんでいただければ良いなと思います。
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