千手観音
最近わたしはたくさんの人に助けられています。
これまでも助けられていたのですが、最近とくにそのことを強く感じます。
彼らがいないと話にならない、というぐらいの方々がいて、わたしの中で勝手に「わたしには右腕のような方がたくさんいるなぁ」と感謝しています。
右腕がいっぱいある様子を考えていたところ、千手観音が思い出されました。
京都の三十三間堂で妹と一緒に見た、千手観音を思い出しました。
千手観音は、日本では三十三間堂だけでなく、何か所かにあります。
千手観音は六観音のひとつで、慈悲の観音です。大悲観音とも呼ばれるそうです。
実際に千の手をもつものと、代表的な42手を持つものがあります。
42手について説明を加えると、合掌している手を除いた40本の腕それぞれに25の観音力が宿っており、それらを掛け合わせて千手となるそうです。
千手それぞれの掌に目があり、千手千眼観世音菩薩と呼ばれます。
千手には様々なものを持っており、42手をもつ千手観音ですと1手で25の世界を救うとされています。
千手で1000の世界を救うという表現もできますし、1000の手段を持っているとも言えます。
また、冠についている顔は11面あるいは27面あり、救う相手によって最も効果的な方法で接することができるとされているようです。
おそらく千という数はあまり問題ではなく、千は∞(無限大)を意味しており、無限の慈悲をもって、人々のあらゆる願いを叶え、あらゆる悩みから救う観音だと思われます。
三十三間堂には、国宝である千手観音坐像と、その左右に千体の千手観音があります。
三十三間堂のホームページに、「約500体には作者名が残され、運慶、快慶で有名な慶派をはじめ、院派、円派と呼ばれる当時の造仏に携わる多くの集団が国家的規模で参加したことが伺えます」とあります。
国家的規模でこれほど抽象度の高い空間を作ったことに対して、言葉では表現しきれない思いになります。
当時の造仏師の気持ちになったとき、どのような思いでこれらを造ったのだろうかと・・・。
彼らと造仏したかったなと・・・。
わたしが感謝している方々がたくさんいるという話から、話が飛んだように感じられるかもしれませんが、千手観音は非常に抽象度の高い世界を表しています。
千手観音が意味するものを、ぜひゆっくり考えていただければと思います。
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