201606.02
術中覚醒
Post by 中西千華 2016年6月2日
今日の麻酔勤務中に、術中覚醒の話が出ました。
術中覚醒というのは、全身麻酔の手術中に患者が起きている事象を指します。
トレーニングされた麻酔科医が担当していれば通常起きませんし、麻酔科医にとっても術中覚醒は絶対に起こしたくない事象です。
術中覚醒では、患者は起きているので、音はクリアに聞こえます。
鎮痛がきちんと出来ていれば、痛みは感じませんし、鎮痛が不十分であれば痛みを感じます。
筋弛緩薬が効いていれば患者は動くことができず、金縛りのようだと形容されることがあります。
もし、筋弛緩薬が効いていて、鎮痛が不十分、かつ覚醒している場合…
患者は、想像を絶する恐怖の中に閉じ込められると考えられます。
ふと、今の日本には、術中覚醒のような人生を送っている人が多くいるのかもしれない、と思いました。
しかも、自分では気付かないまま、縛られた日々を過ごしていることがあります。
時々、自分の状況を客観的に眺める習慣をつけるといいかと思います。
毎日、やりたいことをして過ごしていますか?
今、ワクワクしていますか?
そして、今、自由ですか?
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