201706.15

だいたい並んだ歯

Post by 中西千華 2017年6月15日

“だいたい並んだ”と言うと、担当してくださっている歯科医師に「おい」と言われそうですが、歯がだいたい並びました。

わたしの担当の歯科医師は楽しい方で、「麻酔科医に麻酔をするのはシュールすぎる」と、なかなかわたしに局所麻酔をしてくれません。

結局、ここ数年間において局所麻酔を受けたのはほんの1~2回で、われながら痛みに耐えたと思います。

約1週間前に、歯列矯正がひと段落ついて、歯の表面の矯正器具を取り外していただきました。

今は歯の裏にfixed retainerという、リテーナーを取り付けてもらっています。

わたしは歯科医師ではないので詳しいことはわからないのですが、リテーナーにはいくつか種類があり、歯列矯正後の保定期間に用います。

保定期間は3〜4年と聞いています。

3~4年、長いですね。

それほど、いったん動かして並べた歯をそこに留めるのには時間がかかるということだと思います。

リテーナーをしないと、せっかく並んでいた歯がすぐに動いてしまう、というのはよく聞きます。

今でも、わたしの歯のうちの1本が「ここは落ち着かない」と動こうとしているのがわかります。

でも、元に戻ろうとしても、その歯がもともとあった場所はすでに存在しません。

周囲の歯の状況が“完全に”変わってしまっているからです。

なので、その歯が動いてしまうと、おそらくとんでもない方向に動きそうな気がします。

ここからコーチングの話を少しさせていただこうと思います。

適切なコーチングを受ける、もしくはその後セルフコーチングを行うと、コンフォートゾーンが徐々に変化します。

コンフォートゾーンとは、わたしたちの快適な場所(zone=範囲)を指し、生活すべてがコンフォートゾーンの中にあるとも言えます。

住まい、食事、人間関係、仕事、趣味、あらゆるところにコンフォートゾーンが存在しています。

そして、コンフォートゾーンそのものが動くとき、わたしの1本の歯のように“抵抗”が生じる場合があり、わたしたちにとって不快な症状として表れることがあります。

もしからしたらみなさんの中には体験したことがある方がいらっしゃるかもしれません。

これまで長らくいた“安全な場所”から外に出ることは危険だと、わたしたちの脳が判断して引き戻そうとするからですね。

また、コーチングを受けるときに注意しなければならないのは、コーチングによって物の見方(マインド、心、脳)が変わるので、人生が大きく変わることがあります。

すごく簡単にわかりやすく言うと、コーチングによって「視野が広く」なります。

ただ、わたしの1本の歯が戻ろうとしても戻る場所がすでにないように、いったん視野が広がった状態から、前の状態に戻ることは基本的に難しいです。

たとえば、わたしが麻酔科医として学び始めたころは準備にすごく時間がかかっていましたし、ちょっとしたことで大慌てして先輩を呼んでいました。

それと同じことが今のわたしに起きるかというと、おそらく起きないです。

これはたとえですが、要するに、コーチングを受けることによって視野が広がり人生が変化するのですが、それまでの過去の状態には戻りづらくなります。

良い悪いではなく、そのことをよく理解しておく必要があるような気がします。

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