201612.02

ダイエットの方法

Post by 中西千華 2016年12月2日

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ダイエットについて、書いてみます。

わたしは職業柄、人を見るとおおよその体重が分かります。

おそらく麻酔科医は、患者さんの体重を“見る”習慣がある方がほとんどだと思います。

麻酔薬は、種類によっては体重で量を決めるので、患者さんの体重を知っておく必要があります。

もちろん、BMIを知るためには身長も必要です。

麻酔をかけるにあたり、太りすぎ(特にBMI35以上)はハイリスク要因になります。

今回は、どのようにダイエットするのが安全な近道なのか、考えてみたいと思います。

病的な痩せすぎや太りすぎは別として、わたしは、人によって適正体重は異なると考えています。

『標準体重』という、さも“正しい”かのような単語が存在しますが、参考にする必要はない気がします。

みなさんそれぞれが、“快適に毎日を過ごす”ことができる体重が、ちょうど良い体重だと思います。

身体が重いと感じるようであれば数kg減らす方が良いかもしれませんし、逆に他人から見て痩せているように見えなくても、一定の体力がないようであれば健康ではない気がします。

では、ちょうど良い体重にするにはどうすれば良いか。

おそらくみなさんそれぞれ、「このくらいの体重が一番体調が良いな」と感じる体重があると思います。

その体重に「設定」してしまってください。

言いかえると、セルフイメージの体重を「設定」する、もしくは体重のコンフォートゾーンを「設定」するということになります。

それが、一番安全な近道だと考えます。

わたしは体重計を持っていないですが、体重はおそらく50㎏±1㎏で保たれていると思います。

現時点でのわたしの場合は、47㎏を切ると、明らかに体力が落ちます。

53㎏になると、身体が重く感じると思います。

10人いれば10人の「このくらいの体重が一番体調が良いな」という体重は異なります。

人間なので当たり前であり、『標準体重』を気にする必要は全くありません。

では、これまで世の中に登場してきたダイエット方法について、少し考察してみようと思います。

最初に一番重要なことを書くと、「何か特定のものを食べる」方法は、「食への執着」を強烈にします。

栄養バランスはそれほど問題ではなく、問題は「執着」です。

「食への執着」が強烈になるので、一時的に体重が減ったとしても、「食への執着」はおさまらず、元に戻るか体重が増える可能性が高いと考えます。

そして、これも重要なことですが、ダイエット市場という一大産業から、わたしたちは刺激を受け続ける環境にいます。

ダイエット市場からメディアを通し、人間の持つ「欲」を、必要もないのに刺激され続けているということを認識する必要があります。

わたしたちが見るべきは、雑誌のダイエット特集やダイエット器具のテレビCMではなく、自分自身の内部、マインドです。

最後に、ストレスについても言及したかったのですが、文脈が複雑になりそうなので、次の機会に考えたいと思います。

「このくらいの体重が一番体調が良いな」という体重に、「設定」です。

「設定」した後は、脳が覚えているので、気にせずに手放してください。

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