201606.11
機を制する
Post by 中西千華 2016年6月11日
あらゆるものごとには「機」があります。
例えば、わたしの場合であれば、手術中に患者さんの血圧が下がった場合に、「機」を考える暇もなくできるだけ早く血圧を上げる薬剤を投与します。
この場合の「機」は「今すぐに」ということになります。
また、手術が終わって患者さんが目を覚ましつつあるとき、声をかける「機」があります。
要するに、徐々に目が覚めてきて、起きるのは今だ、というタイミングがあります。
この場合の「機」は「患者さんが起きるとき」です。
これに関してはトレーニングが必要で、皆さんも皆さんの専門分野において、思い当ることがあるかと思います。
後者の、トレーニングが必要な「機」、をとらえるには、観察をとことんすることが要になります。
観察は目による観察だけでなく、全身で「機」をとらえます。
視覚、聴覚、嗅覚といったものだけでなく、肌で「機」を感じることが可能です。
「機」の「気」を感じる、という言い方が良いでしょうか。
毎日の出来事を、静かに、注意深く、観察してください。
どのようにして物事が起きているか、人の感情が動いているか、自分の感情が動いているか。
「観る」ことは人生でとても大切なことです。
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