201607.22

続 先生、とは

Post by 中西千華 2016年7月22日

「先生」について続きを書きます。

うっかり忘れそうになりましたが、わたしは医師として働いているときは職場で「中西先生」と呼ばれることが多いです。

日本の医学教育は不思議で、大学を卒業して研修医になると同時に、「先生」と呼ばれます。

もっというと、医学部の学生、5年か6年あたりで臨床の見学をする期間があるのですが、この時点で「先生」と呼ばれます。まだ医師免許もない、ただの学生です。

研修医になって「先生」と呼ばれ始めたころは、自分は医師になったのだな、と思った記憶はありますが、なかなか違和感がありました。

医師になって4年目ぐらいの時、「先生と呼ばないでほしい」と、ある看護師に本気でお願いしたことがありますが、「だったら何て呼べばいいのよ!」と本気で怒られた記憶があります。

ため口で怒れるぐらいの仲ですから、名前でいいし、ニックネームでもいいし、なんでもいいわけです。

そもそもある限られた職種に対して差別用語を使う必要はないはずです。

わたしは医師に対して、「日本における礼儀」として「先生」と呼びますが、自分の中では礼儀正しい(とされる)ニックネームのように考えています。

自分がもし、完全に儒教文化にどっぷり浸かっていたら、わたしはここでこの記事を書いていないのだろうな、と思います。

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