「幸福の計算式」
ニック・ポータヴィー著「幸福の計算式」はわたしの好きな本のひとつで、久しぶりに少し読んでみました。
第一章より引用します。
「幸福の計算式ー私たちは、これをずっと考え続けている。幸福の計算式を作る科学的な方法がもし本当にあったとしたらどうだろう?人生のあらゆる出来事に対する典型的な人間がもつ感情をある程度正確に測り、研究することができたなら、そして、それらの出来事が幸福度に及ぼす平均的な影響をまとめた完璧なガイドブックを書けたら?」
「お金は私たちを幸せにするだろうか?もしそうなら、どのくらい幸せになれるのだろうか?あるいは、お金で幸せになれないのなら、それはなぜだろうか?独身でいるよりも結婚したほうが幸せなのだろうか?もしそうなら、どのくらいの間、幸せでいられるのだろうか?離婚はどうだろうか?子どもをもてば幸せになれるだろうか?仕事はどうだろうか?愛する人が死んだら、どのくらい不幸になるのだろうか?そして、もしそうした悲しみを埋め合わせたいと思ったら、いくら必要なのだろうか?いくらあれば子どもや愛する人の死を忘れることができるだろうか?友情にはどのくらいの価値があるだろうか?今もっと幸せだったら、もっと生産的で寛容な人間になって、もっと長生きできるのだろうか?こうした疑問に対する答えの中には満足できるものがあるだろうか?そして、もっと大事なことだが、それによって私は決断の仕方を変えることができるのだろうか?また、国家は国民をもっと幸せにする努力をするべきだろうか?」
苫米地式コーチングのコーチが何を言い出すのかと思われるかもしれませんが、今でもとても興味深い本です。
この部分を読むだけでも、ニック・ポータヴィー氏がどれだけ深く人間の「幸せ」について興味があるのか伝わると思います。
リチャード・イースタリン、ダニエル・カーネマン、アンドリュー・オズワルドなど有名な経済学者や心理学者の研究を交えながら、「幸せ」について追及しようとしています。
本の中でいくつか計算式が出てきます。
値段をつけるべきでないものと思われるものに、値段をつけようとトライしようとしており、是非ではなく著者の好奇心が純粋に面白いです。
計算式の計算結果も興味深いです。
おそらく、訳者である阿部直子さんの訳も絶妙なのだろうなと思います。
今回の記事はここまでにしますが、幸福に関する研究はこれまで多くなされており、今でも幸福に関する本はどんどん世に出てきています。
つまり、人々は幸福になる方法を知りたいと、ずっと思い続けているという事実が存在します。
この事実について、わたしも考えます。
みなさんも考えてみてください。
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