電動ろくろ
わたしには妹たちがおり、それぞれ各分野のProfessionalなのですが、一人プロの陶芸家がいます。
写真は、少しぼやけてしまいましたが、今年の誕生日に彼女がくれた湯呑です。
夕焼けのような色味をしており、綿毛が飛んでいく風景のようです。
数か月前に東京に遊びにきてくれており、彼女の作品を携帯に入っている写真で見せてもらい、びっくりしました。
気付いたら、いつの間にか、プロになっていました。
非常に美しい陶器を作っていることにびっくりして、売って良いものと、売ってはいけないものがあるのだと、長々と話してしまいました。
実家には彼女が買った窯があり、もちろんろくろもあります。
彼女から聞いた話で面白かったことがあったので、書きます。
ろくろには、電動ろくろと、手回しろくろがあります。
陶芸教室に置いてあったり、一般的によく知られているものは、おそらく手回しろくろです。
手回しろくろは比較的簡単で、電動ろくろは高度な技術が必要だと言っていました。
手回しろくろは速度を自分で微調整しながら回しますが、電動ろくろは電動なのでいちど失敗するともとには戻せません。
手回しろくろは修正できるけれど、電動ろくろでは修正はできないと言っていました。
わたしは使ったことがないので想像するだけですが、想像するだけでも、比較的理解しやすいと思います。
電動ろくろのメリットをしつこく聞いたところ、電動ろくろは慣れると短時間で同じ形のものをたくさん作ることができるようになると言っていました。
手回しろくろは簡単、電動ろくろは難しい、簡単に言うとそうなります。
わたしの中では手回しろくろは、過去と現在を見ながら、微調整しながら未来を作っていくようなイメージです。
電動ろくろは、出来上がりのイメージが完全にある上で、それに向かって回すようなイメージです。
少しわかりにくいでしょうか・・・
手回しろくろは、多くの日本人の方々が慣れ親しんだ、過去向きの生き方と似ています。
一方、電動ろくろは、まず出来上がりを設定することをゴール設定だと考えると、ゴール設定してあとは自分の手が動くという、未来向きの生き方と似ています。
電動ろくろでは、完成品を頭の中で完璧にイメージできないと上手くいかないので難しい、という側面もあると思います。
手回しろくろと電動ろくろは、どちらが良いということはありません。
ただし、生き方における視線の方向に関しては、是非、過去向きでなく未来向きを選んでください。
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