201606.21
昭和22年初版
Post by 中西千華 2016年6月21日
先日友人からある本を薦めてもらい、読んでいます。
昭和22年初版の、中村天風著『真人生の探求』です。
今回は前半から2か所引用します。
「さて多くの人がおおむね多くの場合、正当な人間の価値認識を、往々第二義的な寸法違いで、行っている。...然らば、その原因となっている事実消息とは、一体どんな事柄かというと、人の生命の内奥深くに、潜勢力(Reserved Power)という微妙にして優秀な特殊な力が何人にも実在しているという、厳粛な大事実を信念していないからである。」
中村天風氏が言う潜勢力、これは、コーチング用語で言うマインドと極めて近い意味で用いられています。
昭和22年は1947年であり、戦後間もなく初版となっていることになります。
約70年前にマインドについて記述していること、そしてその頃の時代背景を考慮すると、感銘を受けざるを得なかったです。
「...、さてそれなら、どうすればその尊い力を何人にも自由に発現せしめることが出来るのか、という一番大切な問題には、案外にも事実に於いて論及している人が、余りにも尠ないのである。」
これは非常に鋭い指摘で、潜勢力(≒マインド)の”使い方”について、誰も詳細に記載できていないことを指しています。
中村天風氏は、潜勢力があると主張するだけではなくで、”使い方”を人々に伝えないと意味がない、と仰っています。
一貫して気持ち良いぐらいのはっきりした口調で書かれており、目の前に生きた中村天風氏がいるかのように感じられます。
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